5月
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Bulb. lobbii | Bulb. basisetum |
Bulb.sp | Bulb.sp |
蘭友会サンシャインラン展
23日から4日間サンシャインシティにてラン展が開かれました。多くの方々にご来店頂き有難うございました。今年のラン展会場には観葉植物の出品が増えたこともあってか来場者の年齢層が例年に比べ若い印象でした。本サイトは原種ランを専門としているため近年発表された新種や一般的には入手困難な大株を中心に出品しました。このためか常連さんが多く、こうしたラン展では最近の話題や栽培等について語り合う良い機会にもなっており楽しく過ごすことが出来ました。例年通り、近々海外に出かけることになると思いますが面白そうなランをはじめラン以外の植物も、それが若い人たちのランを始めるキッカケになればと本腰を入れて集める計画を立てているところです。梱包中の3点
右はDen. pendulum、中央はDen. albayense Palawan、左はBulb. sp Irian Jayaです。Den. pendulumは2月の東京ドームに1本出品したところ即日で売れたため、今回は2株を出品です。Den. rindjanienseに似たデコボコの疑似バルブが面白いのではないかと思います。Den. albayenseは国内マーケット情報が無く、またPalawan生息株とのことで珍しいための出品です。左の3株はBulb. sp mini redの仮名で入荷したもので、Irian Jayaです。おそらく新種ではないかと思います。花画像はラン展会場にて。バルボフィラムは昨日およそ60種をラン展向けに梱包したところです。本日(20日)はデンドロビウムとなります。Dendrobium sp
下画像から想像できる属はタイに生息していそうなバルボフィラムですが、デンドロビウムとラン園主が言うので、本当かと再確認したら小さな白い花が無数に咲いた画像を送ってきてくれました。Irian Jaya生息とのことです。ラン展に5株ほどDendrobium spとして出品します。花画像は現場にて公開予定です。Bulbophyllum tollenoniferum
パプアニューギニアからのバルボフィラムです。orchidspecies.comによれば花は5㎝以上と大きく、これがリゾームの複数の節から花柄が延び同時開花するようでネット画像からは華やかさが感じられます。新しい種ではないのですがなぜか国内のマーケット情報が余りありません。下画像は20株入荷した内の3株で本日(20日)の撮影です。炭化コルクは50㎝長であり、一株の葉数が3-4枚であることから分かるようにリゾーム間隔は長く、伸びしろをかなり長く取っての植え付けとしました。こちらもラン展に出品予定です。Bulb. tollenoniferum |
Bulbophyllum lasioglossum
Bulb. lasioglossumは20株程を在庫しており、今回のラン展には開花中の株を8株出品します。それぞれの株は10バルブ以上からなる大株で炭化コルク付けで価格は昨年からの1年間の成長で3-4株増えたため500円アップの3,500円の予定です。Bulb. lasioglossum |
Dendrobium officinale Kimura & Migo
数年間注文をし続けていたものの毎年数株しか入手できなかった、中国の代表的な漢方薬(薬草)として知られたデンドロビウム鉄皮石斛です。クランプ形状と現地で言う、一株が20茎程からなるクラスター株が今回30株入荷しました。サンシャインラン展に3株程持って行きますが価格は初日まで未定です。写真はその一つでこれでBSサイズで且つ一株です。数株が開花中でした。入手された方は株分けしてもよく、また木製バスケットやヘゴ板に取り付ければさらに大株になると思います。下の花画像は18日浜松での撮影です。Den. officinale Kimura & Migo |
Bulbophyllum sp
Bulb. longicaudatumiに似た形状の黄色のバルボフィラムを今月の本ページに掲載しました。1昨年から販売をしているBulb. nasica yellowとは株形状が異なることから取り敢えずBulb. longicaudatum yellowとしたのですが、その植え付けが終わりました。しかしよく見るとバルブや葉形状はBulb. longicaudatumiとも異なるようです。Irian Jaya生息とのことで詳細は開花してからとなります。ラン展に出品しますが、入荷した株を3-4株に細かく裁断して販売するのは本サイトのポリシーではないので販売数には限りがあり興味のある方はラン展にて入手ください。開花中のAerides2点
現在は浜松温室ではAerides inflexaとAerides krabienseが開花しています。今回のサンシャインラン展にはAerides inflexa、krabiense、lawrenciae、leeana、magnifica、magnifica albesence、odorata alba、roseaなどを出品予定です。Aerides inflexa | Aerides krabiense |
開花中の新種2点
現在Den. schettleriとEpicranthes charishampeliaeが開花しています。前者は2016年、後者は昨年発表の新種です。今週木曜日からのサンシャインラン展には近年のOrchideenJournalに発表されたミンダナオ島生息種Den. deleonii、annemarieaeなどを含め多数の新種を出品します。Den. schettleri | |
Epicranthes (Bulbophyllum) charishampeliae |
マレーシアからの入荷
1昨日(16日)、マレーシアラン園の2代目に400株程を成田まで持ってきてもらいました。2日かけやっと仮植えが終わったところで、これからそれぞれの種でサンシャインラン展に出品するため10株程を選び本植えが始まります。今回もいつも以上に展示会間近での入荷のため慌ただしくプレオーダーを受ける余裕がなく、1月のサンシャインラン展や東京ドームラン展同様に多品種の出品を優先しての作業となっています。フィリピン訪問
連休明けからフィリピンを訪問し昨日(11日)夜遅く浜松に戻りました。Cavite地区にあるラン園内に設けた本サイトの栽培エリアから特に大型の胡蝶蘭原種を持ち帰ることと、ラン以外の蟻の巣玉や蟻シダ、主にPalawanおよびミンダナオ島からの食虫植物、テンナンショウやイモ類等の今後の収集打ち合わせが目的です。前回と同じように今回の持ち帰り種もPhal. mariae、lueddemanniana、philippinensis、aprodite等が主で、マーケットでの一般株サイズの3-4倍の葉長株や、4-5株からなるクラスター、および今月の歳月記に取り上げた変種株、さらに50株ほどのPhal. schillerianaも含まれます。最近の入手株のほとんどは、一般サイズの株が小苗に見えてしまうほどで、これまで栽培してきた株は一体何かと、素焼鉢で葉が左右に開いた実生株に対し同一種とは思えない程様相が異なります。一般サイズを収集栽培している多くの原種趣味家にとってはこれも困ったことと思います。しかし胡蝶蘭原種は、葉サイズと花数は比例するためこうした大株指向は避けられません。Passiflora coerulea 'Purple Rain'
Purple Rainが開花しています。下写真は5月6日開花直前と開花後の撮影です。’青紫の雨’との粋な名をもつ本種はトケイソウの一種です。ランではありませんが、2017年4月の歳月記に取り上げました。フィリピンラン展にて、グラデーションのある青紫で花サイズも大きくかなり衝撃的な色彩であったことから1昨年入手したものです。本種名で検索するとその多くの副花冠(多数の細い繊維状の部分)は基部が白で先端が青の色褪せた色彩ですが、このPurple rainは副花冠全体および花弁が共に青ベースで、基部から先端にかけての濃青紫のグラデーションにはインパクトがあります。このため下写真に見られる色の花株を入手する場合はPassiflora coeruleaだけでなく個体名'Purple rain'を指定することが重要です。Passiflora coerulea 'Purple Rain' |
Paphiopedilum gigantifolium
20年ほど前から10年間は胡蝶蘭原種と共に先月紹介した2009年頃の歳月記にしばしば登場するように、ペタル長1mを超えるPaph. sanderianumなど、特に多輪花タイプのパフィオペディラムの栽培やそれらの無菌培養を行っていました。現在パフィオペディラムは1部が残るのみとなっています。そうした中で15年以上栽培を続けているPaph. gigantifoliumが現在開花中です。温室を訪れるほとんどの方がこの株を見て驚かれるほど巨大なサイズとなり、長い年月を経てその名に恥じず現在左右の葉のスパンは最大長で1.1m、葉幅は9㎝となりました。1茎の開花数は6輪です。下写真中央は4輪が開花中で上部に2つの未開花の蕾があり、1週間程で6輪の同時開花となります。6輪開花は左右の葉のスパンが90㎝を越えてからで、それまでは5輪でした。Paph. gigantifolium |
Bulbphyllum kubahense
5月から6月はBulb. kubahenseの開花期です。今回1m程のヘゴ板に付けた大株に6つの花茎が発生し開花を始めています。下写真はその内の2つの花茎開花と2つの蕾(写真下中央と右中央部)です。これ以外に2つの蕾が開花に向かって進行中です。Bulb. kubahense |
現在開花中のDendrobium スパチュラータ節
5月連休明けの温室にて開花中のデンドロビウム・スパチュラータ節の6種です。ほとんどが1mを超えるスパチュラータ節は、花は長寿命でそれぞれに個性があり多輪花で魅力的ですが、その背の高さから広いスペースの温室が無くては栽培の難しい困った種でもあります。下写真で上段右のDen. laxiflorumはカールしたホーン(ペタル)がスパチュラータ節で最も長い一方で、背丈も2mを越えます。多くがパプアニューギニアやイリアンジャヤ生息種で、下写真のDen. taurinumはフィリピンNegros島からです。Den. stratiotes | Den. strepsiceros alba | Den. laxiflorum |
Den. sylvanum flava | Den. sylvanum | Den. taurinum |
Phalaenopsis cochearis
ボルネオ島Sarawak生息種であるPhal. cochlearisが現在、開花期を迎えています。本種は1昨年まで胡蝶蘭原種の中では最も入手が困難な種の一つとして、それ以前の5年間で得た野生栽培株は僅か5株程でした。ところが1昨年纏まって30株程が入荷し、マレーシアにおける他のサプライヤーのFacebookやWebsiteにも本種の取り扱いが見られるようになりました。しかし昨年後半から再び入荷が少なくなってきたようです。Phal. cochlearis |
黄色の変種3点
今月フィリピンおよびマレーシアから入荷予定の品種の中から、黄色い変種3点を選んでみました。左写真はBulb. maxillare f. alba (flava?)です。Bulb. maxillareにはyellowタイプとされる種が画像検索で見られます。しかしいずれもドーサルセパルやラテラルセパルに別色が幾分混じるようで、下写真のように全体が黄色一色のフォームは見当たりません。色合いからすればflavaフォームですが、このような色合いの場合はalbaとも呼ばれるかも知れません。Bulb. maxillare f. alba (flava?) | Bulb. longicaudatum yellow | Phal. delicata f. flava |