栽培、海外ラン園視察などに関する月々の出来事を掲載します。内容は随時校正することがあるため毎回の更新を願います。 ARCHIVE

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3月

Dendrobium olivaceum green

 昨年4月の歳月記にDen. spとして本種を取り上げました。ボルネオ島生息種でDen. lamrianumDen. piranhaと同じDistichophyllum 節です。本サイトではこれら3種を栽培しており、昨年10月に入荷したDen. lamrianumは今月花芽を付けたところです。Den. piranhaは5株在庫して全て順調に成長しているものの、これまでの4年間今だに開花が見られません。このため、これまでの中温ではなく低温に移し替えたところです。

 一方本種ですが、緑色がこれほど鮮明な花はネット上に見られないことから開花から枯れるまでの間に一般色である薄茶に変化するのではないかと昨年注視していましたが色の変化はありませんでした。albaフォームなのか個体差なのかは分かりません。今月になり再び開花があり、やはり緑と白2色の同じ色合いが再現しました。となると希少なフォームである可能性もあり自家交配を行うことにしました。下画像は現在開花中のDen. olivaceumです。木製バスケットにミズゴケ植えで中温栽培です。

Den. olivaceum

Dendrobium xanthophlebium II

 前回ミャンマー・タイ生息の本種を取り上げ、リップの朱色が開花時から徐々に濃く変化することを述べましたが、現在3輪が並んで開花しておりその変化が分かる画像を得ました。それぞれ花の左が開花3日、中央が20日、右が12日目となります。これから本種の花寿命はかなり長いことが分かります。


Den. xanthophlebium

現在開花中のバルボフィラム4点

 下写真は現在開花中のバルボフィラム4点で上下とも右画像の種は本サイトでは初めての開花です。


Bulb. cornu-ovis

Bulb. croceum

Bulb. klabatense

Bulb. sp

現在開花中のParaphalaenopsis labukensisDen. violaceoflavens

 左は現在開花中のParaphal. labukensisです。通常花色は栗色にオレンジ色の縁取りがあるフォームですが、下写真左はセパルペタルの中心部が栗色で先端に向かってオリーブイエロー色となる余り見たことのないフォームです。このParaphal. labukensisは2mを超える葉長を持ちます。

 一方、右は昨年10月に入荷したDen. violaceoflavensです。リップが青いSpatulata節はこの他にDen. nindiiDen. williamsianumが知られています。本種は2ヶ月近く開花寿命があり、展示用に適しています。

Paraphal. labukensis Den. violaceoflavens

現在開花中のDen. sutepense

 ミャンマー、タイの標高1,500mから1,900mに生息のDen. sutepenseが開花に入りました。炭化コルクやバスケットまで様々な大きさの株を植え付けており、それぞれで蕾が付いています。クールタイプとされていますが、本サイトでは中温での栽培です。

Den. sutepense

Draculaの植え付け

 猿面Draculaの植え替え作業が今月から始まり、ようやく最終段階に入っています。対象となるDraculaは、これまでの70種380株ほどと、これに先月預かったエクアドルの分を含め総数で400株を上回ります。下写真上段の株数で約320株程です。今回古い株で2年半ぶりとなる植え替えを行ったのですが、9割以上の株で花茎が出ており、そのほとんどは植え込み材の中に埋もれて伸長していました。Draculaは花茎が鉢の上面に出るものは1割もなく、根と同じ下に向かって伸びて行く特性であることを改めて実感しました。このためこれまではスリット入りプラスチック深鉢で栽培していたため8割以上の株の花芽は植え込み材の中で枯れていたことになります。Draculaにとって通常の素焼き鉢やプラスチック鉢は育成には問題は無いものの花を観賞するためには全く適しません。

 こうしたことから今回の植え替えに当たって、全ての株を側面全体に穴の空いた穴鉢に植え付けようと鉢の選択をしました。しかし8㎝以上のプラスチック穴鉢はいずれも野暮ったいデザインで気に入らず、いろいろとネットで穴鉢に代用できる素材を探し出しそれに手を加えた鉢を工夫することにしました。栽培株数が少なければ木製バスケットが最適ですが、400個のバスケットともなるとスペース、コスト共に現実的ではありません。Draculaの花茎は上部・下部・側面とあらゆる方向に延び、立ち性や下垂性もあることから全面が花茎にとっては解放状態でなくてはなりません。 しかし穴が空いていれば良いと言った機能性だけでなく、それなりの見栄えや汚れが経年変化で目立たないことも重要です。

 下写真の下段は今回用いたDracula用の鉢です。左は市販のメタルリングで鈎手が付いており吊り下げることが出来ます。驚くことにこの8㎝内径のメタルリングは100円です。100円ショップで見つけたものです。これに別途裁断したトリカルネットを入れて(写真中央)、ここにミズゴケとクリプトモスミックスで植え付けたDraculaを植え込み(写真右側)ます。Draculaは左からDracula chestertonii、Dracula vampira、Dracula vespertilio です。このメタルリングに植え込む前に、上段写真のようにメタルリングと同じ径のプラスチック鉢にそれぞれの株をミズゴケ・クリプトモスミックスで仮植えし、2日程置いて形を円筒形に整えた後に鉢から抜き取り、メタルリングに移し替え(はめ込み)ます。これをクール温室内に吊り下げることになります。400株ほどあるため大変な作業ですが、1年後はDraculaの展示会ができるほどになることを期待しての植え付けです。これらDraculaの販売は6月頃から開始予定です。気温が上がる時期となるため秋までは温室を訪問される方のみの販売となります。


エクアドルのラン

 東京ドームラン展での引き受け(預かり)株の植え込みが仮植えから1か月をかけてやっと終了しました。こうした処理の対価は一切頂いてはおらず、時間と植え込みコストを考えれば膨大な負担となる作業をなぜ行うのかと聞かれることがありますが苦笑いしかありません。敢えて言えば、ほとんどが知らないランばかりですが、一気に200-300株の植え込みをしていると属別だけでなく、茎、根また葉の特徴からそれぞれのランの性格が見えてくるもので、これが面白いからと言ったところです。またこれだけの多種多様な品種を購入することなく栽培できる機会は得難いことで、栽培を通して多くのことが学べます。これからはどこまで順化が捗るか2ヶ月程の栽培が重要です。

 5月17日からの池袋サンシャインラン展には本サイトも、Mundifloraも出店するため順化後の株をまた返すことになります。下写真はMundiflora」が1/4ほど、3/4はEQUAFLOR-Aの株で合計400株程あり,ます。写真はこれで2/3で、これら以外にかなりのスペースを取る大型の品種が多数あります。僅かなカトレアを除き中温およびクール環境に置いています。


Dendrobium sp Green

 スマトラ島からのDen. spで他株と区別をするためGreenとの色名をつけて入荷した株ですが、緑色は開花時の2日程で徐々に黄緑色となり4-5日で下写真のような鮮やかな黄色に変わります。栽培環境に馴れると多輪花となるためこの黄色がよく目立ちます。昨年12月に本種をDen. compressimentumの可能性ありと記載しました。問題点はorchidspecies.comによるとDen. compressimentumの生息域は1,400 - 1,800mで低温タイプとされていることです。株の姿、特に葉形状から判断して全株を入荷時点の順化期間を含め現在までの4ヶ月間、高温温室(18 - 34℃)にて栽培しており、この環境で新芽の発生や開花が盛んに見られます。スマトラ島やボルネオ島の標高1,500m前後が果たして低温タイプの生息域なのか、あるいはより低地生息域の可能性についても調べる必要がありそうです。


Vanda lombokensis

 インドネシアLombok島生息種のVanda lombokensisが現在開花中です。

Vanda lombokensis

Dendrobium endertii ?

 Den. spの中からDen. endertiiと思われる花が咲きました。1月にも取り上げましたが本種はボルネオ島だけでなくマレー半島にも生息し、多様なフォームがあるとの現地の原種趣味家の話でした。ネット上で本種名で検索をするのですが花画像が少なく、今一つスッキリしません。本種名のマーケット情報も見当たりません。低 - 中温タイプとされていますが、マレーシア現地趣味家は庭で栽培しており、その環境は通年熱帯夜であることから、本サイトでも高温室で栽培しての開花です。


Vanda javierae

 現在、浜松温室ではVanda javieraeが開花期を迎えており25株程が開花しています。本種は最も絶滅が危惧されたVandaでしたが現在は実生がマーケットに出ているようです。当方の株は全て野生栽培株です。浜松にて株分けした分を含めると凡そ100株はあります。本種はフィリピンルソン島Pangasinanのごく限られた地域のみに生息し、標高が1,200mであることから中温タイプとなります。夏季に28℃以上にならないように温度さえ気を付ければ栽培は容易です。

 本種に限らずVandaの栽培に関し、新根が現れ半透明の緑色先端部が元気よく伸長していたものの2-3ヶ月したら黒く変色・委縮し伸びなくなってしまったとの話をよく聞きます。その原因の多くは栽培温度の変化によるもので、中 - 低温タイプのVandaでは良く見られる現象です。Vanda javieraeで言えば、早春から新しい根が現れ6月頃までは良く伸長します。しかし6月頃になると先が委縮して黒くなり先端が枯れることがあります。こうした環境では夜間温度が20℃以上になっており、特に保温効果の高い温室では昼間の室内温度が長時間維持され夜間温度を上げている可能性があります。Vanda javieraeでは夜間温度は15℃程度が理想で、少なくとも20℃以下にする必要があります。さらに国内で開花となる4-5月に昼間30℃、夜間20℃以上となる場合は開花も難しくなります。通年で温度が高いフィピンマニラ市内ではDen. papilioと同様に本種も開花しないそうです。


Vanda javierae

Bulbophyllum callichroma

 入荷して3年目でようやくBulb. callichromaが開花しました。本種は中 - 低温種で、本サイトでは中温環境での栽培です。昨年10月から今年1月頃まで輝度の高い場所に置き、2月にそれまでの場所に戻していたもので、開花にはどうやら栽培温度を上げないことを前提に高輝度下に数か月置くことが開花に必要なようです。


Bulb. callichroma

サイズの余りに大きさの異なるDendrobium spathilingue

 先日Den. spathilingueフォームとして取り上げたDen. spと同時に入荷したDen. spathilingue名の株が開花しました。セパル・ペタル全体が淡い青味がかったピンク色で、リップを含めた先端部がやや濃い色でリップ中央弁の基部には黄緑色の大きな斑点があり、まさしくDen. spathilingueです。前回の花(下画像左上)は撮影から2日後の測定でラテラルセパルの左右スパンは5.2㎝になり、一方今回の開花株(下画像左下)は3.3㎝です。orchidspecies.comによると花サイズは4㎝となっています。いわゆる今回浜松温室の株はたまたま最も小さなサイズと最も大きなサイズの花をつける対称的な株が入荷した?と言えます。右は疑似バルブの太さを比較したもので小さな花の方は炭化コルク付けで根元から花茎まで直径3mmの均一幅、一方大きな花の方はバルブ中央部の太さはその4倍程です。

Den. spathilingue


ミスラベルの多いDendrobium gerlandianumDendrobium carinatum

 同じフィリピン固有種とされるこの2種はCrumenata節で、疑似バルブの基部が太くやがて細くなり2-3のステムに分かれてその先に細い円柱形の葉をつける点で花の無い株の形状は視覚的に区別が困難です。このためDen. gerlandianumでの注文に、しばしばDen. carinatumがミスラベルで入荷します。一方このDen. carinatumは1800年代の発見からこれまで多数の属名が付けられ、最近では異なる種名まであります。それらはDendrobium carinatum (1805年)、Bulbophyllum carinatum(1880年)、Epidenduam carinatum (1753年)、Dendrobium robinsonii (1913年)、Ceraia carinata (2003年)などです。一方、こららと似たDen. junceumが加わり、現地フィリピンにいずれかを注文する場合はどれが現れても止む無しの覚悟が必要です。下画像上段左は昨年3月撮影のDen. gerlandianum、中央はDen. carinatum、下段左および中央および右の株画像はいずれもDen. carinatumです。セパル・ペタルに筋目がハッキリと入るもの(下段)とほとんど入らないフォーム(上段中央)があるようです。


Bulbophyllum sp from Sumatra

 昨年5月の歳月記で’マレーシアからの入荷第七弾Bulbophyllum sp'として7種のバルボフィラムspの画像を掲載しました。、その中のスマトラ島からのsp5を販売した会員の株からsp5の画像とは異なる花が開花し、これを浜松温室に持ってきて頂きました。それが下写真です。ミスラベルですが問題は開花した花です。一見したところDendrochilumかLiparisかと思いましたが、花茎が葉元からではなくバルブ元から出ていることで、Bulb. odoratumに代表されるStachysanthes節のバルボフィラムであろうとのことです。リップが鮮やかな朱色で基部がオレンジ色のこうした多輪花種はこれまで見たことが無くBulb odoratumの変種かとも思いますが、現在多数所有するBulb. odoratumに比べてリゾームが短く、 新種である可能性も考えられます。

 

Phalaenopsis lueddemanniana cluster

 現在Phal. lueddemannianaの開花期です。タタミ1畳サイズが2つ、2畳サイズが1つのクラスター株あり、果たしてクラスター当たり何株あるのか下写真のような密集具合のため数えたことがありません。1畳サイズでも100株は超えると思います。今年は植え替えの年で6月頃に予定しているのですが、これだけの株の支持材と取り付けをどうするのかが大問題です。1畳サイズクラスターは炭化コルク3㎝厚を専用金具で3枚接続して90㎝x180㎝とし、さらにこれをエキスバンドメタルに固定した板状の支持材とすることを考えています。これならば4-5年は持ちそうです。

Phal. lueddemanniana Cluster

Dendrobium aurantiflammeum III

 左画像も交配用ストック株で2番目に濃い赤色のDen. aurantiflammeumです。右画像は前回I掲載した画像です。並べて比較するとその色違いがよく分かります。Den. aurantiflammeumは浜松では年に2-3回開花していますが、観察していると温室内での昼と夜の温度差が10℃を超える時期と一致するようです。

Den. aurantiflammeum

Vanda helvola alba (flava)

 昨年入荷したVanda helvola albaが開花しました。下画像左が本種でJava島から、右は一般フォームでフィリピンミンダナオ島からです。フィリピン生息種は近年になって発見されたものです。albaは白色を意味することから、正しくはflava(黄色)でしょうが市場ではVandaの左画像のフォームをalbaと呼んでいるようです。順化中の初花のため今回は1輪ですが次回の開花は右画像のような多輪花になることを期待しています。


Dendrobium aurantiflammeum II

 これまで扱った中で最も濃赤色のDen. aurantiflammeumが開花しています。下画像の下側の株です。上部の花は一般色です。2年間自家交配を試みているのですが胚のあるタネが得られていません。他家交配も考えられますが、それならば株を大きくして株分けした方が良いとの考えです。Phal. lueddemanniana solid redは5年目にしてタネが得られたことを考えれば、本種は今年て3年目ですので、諦めるのはまだ早いと今回も再挑戦です。


Den. aurantiflammeum dark red

Dendrobium sp (spathilingue form)

 インドネシアから入荷した種名不詳のデンドロビウムが開花しました。ニューギニアIrian Jayaの低地生息と思われます。セパル・ペタル全体が淡い青味がかったピンク色で、リップを含めた先端部がやや濃い色となっています。リップ中央弁の基部には黄緑色の大きな斑点があります。疑似バルブには黒い細毛がないことからCalcarifera節と思われますが、現在該当種が無いか調査中です。大きな特徴は所有する株の疑似バルブが最長で80㎝程あり、葉鞘の枯れた皮は白色ですが、バルブの肌は光沢のある茶褐色です。その基部が3mm径と細く、上部に向かって太く(13mm)なり、再び細くなる形状です。花サイズは左右ラテラルセパルのスパン長で5㎝です。落葉した茎の先端部近くに複数輪開花するようです。香りは感じられません。下画像が12日撮影したものです。


Dendrobium(Euphlebium) balzerianumDendrobium bicolense

 Den. balzerianumはレイテ島、Den. bicolenseはルソン島のそれぞれ低地生息種です。花は1-2日の開花で短命です。しかし浜松温室では3ヶ月毎に開花しています。半下垂タイプで疑似バルブが太く大きく伸長するにしたがって下垂します。このため本サイトでは当初から板(炭化コルク)付けです。

Den. balzerianum
Den. bicolense

Bulbophyllum palawanense

 この聞きなれないバルボフィラムはフィリピンPalawan生息種でJ. Cootes氏著書PhippineNative Orchid Speciesに記載が無く、またorchidspecies.comでも情報はほとんどありません。初めての記録はAOSの2003年のようです。形状はBulb. lobbiiに類似しますが花サイズは通常のBulb. lobbiiに増して大きく、セパルペタルの模様が独特です。さてBulb. lobbiiとそれ以外に何か大きな違いが無いかと探していたところラテラルセパルの先端部の裏側に大きな黒紫のスポット(画像右)がありました。冬季が開花期のようで20株程の多くで2ヶ月ほど前から開花を続けています。

Bulb. palawanense

Dendrobium maraiparense II

 先週Den. maraiparenseの開花写真を掲載しました。その画像の花(左)は開花後2日目の撮影でした。さらに4日経過後の花写真(右)を下に示します。開花直後の花形状を見たとき別種と思いましたが、Den. uniflorumDen. connatumグループの特徴として、しばしば開花時と数日後の花形状が変化(セパルペタルが後方に湾曲)してくることがあり、本株もその傾向が伺えます。下画像の左右は同じ花です。セパルや花柄まで色変化し、まるで別種の如くの様変わりです。


開花2日目

開花6日目

Dendrobium aurantiflammeum

 Den. aurantiflammeumが開花を始めました。15株ほどある中でラテラルセパルが8㎝となる長い花があり、他の花サイズと比較して見ました。それぞれの画像で大きな花がそれです。本サイトでの栽培はバスケット・ミズゴケ植え付けと最近は3割近くを炭化コルク付けにしており、この大きな花は炭化コルク付けの株です。胡蝶蘭と同居の高温室です。本種の花サイズや同時開花輪花数は疑似バルブの太さに比例しているように思います。

Den. aurantiflammeum

Dendrobium miyasakii

 昨年4月にフィリピンから入荷したDen. miyasakiiが開花しました。本種はデンドロビウムとしては少数グループとなる地生あるいは岩性ランです。細い疑似バルブに、全体がビビットピンク色で4.5㎝ x 2.5cm 程の大きなリップが特徴の存在感のある花をつけます。現在は落葉期に入っていますが、入荷した株は全て大株で今後の展開が期待されます。


Den. miyasakii

Dendrobium leporinum semi-alba Jailolo

 インドネシア北マルク州Jailoloからの野生栽培株から偶然にDen. leporinumのSemi-albaタイプと思われる花が出現しました。下画像で右は通常のDen. leporinumで、左が今回開花したSemi-albaです。若干リップの網目模様が薄っすらと残っており、またホーン(ペタル)もやや色が残っているようで完全なalbaではないようです。

Den. leporinum Semi-alba Jailolo Den. leporinum Common type Jailolo

Dendrobium xanthophlebium

 ミャンマーおよびタイの標高1,300m程の高地に生息するDen. xanthophlebiumが開花しました。温室をよく訪れる常連さんから昨年4月に頂いたものです。中温室で円柱形の支持材に取り付けて栽培しています。この種の面白い特性はリップの赤色が日増しに濃くなることです。上段左は他の画像より1日遅れての撮影です。

 今年は東京ドームでタイから来日した2つの現地ラン園と知り合うことができ、タイルートを通して今後は中国からミャンマー、ベトナムに至るラン原種の入荷ができそうです。

Den. xanthophlebium

Dendrobium maraiparense

 ボルネオ島生息種で1994年命名された本種はキナバル山周辺1,200-2,300mの高地の生息とされます。1年以上マレーシアに本種の入荷を打診し、昨年秋にようやく入手できたデンドロビウムです。中 - 低温室にての栽培です。鉢植えと炭化コルクに植え付けており、半年間の観察では炭化コルク付けの方が根や新芽の発生が活発です。今回開花したのは炭化コルク取付株で下写真がその花です。花形状はorchidspecies.comにあるセパルペタルが後方に反り、のっぺりとしたuniflorumのような画像とは個体差の範囲と思いますが、かなり異なり美形です。マーケット情報は国内を始め海外を含めてネットからは見つかりません。本サイトでは一般サイズで3,000円です。

Den. maraiparense


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