栽培、海外ラン園視察などに関する月々の出来事を掲載します。内容は随時校正することがあるため毎回の更新を願います。  2025年度

2026年  1月  2月  3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月  10月

10月

現在(14日)開花中の6種

 それぞれの種の詳細は画像下の青色種名のクリックで見られます。

Bulbophyllum williamsii Mindanao Bulbophyllum irianae PNG Bulbophyllum obovatifolium NG
Bulbophyllum sp aff. quadrangulare NG Dendrobium crocatum Malay Peninsula Dendrobium papilio Luzon

Bulbophyllum magnumの植え替え

 先週(6日)から葉付きバルブ数が7ー13個からなる10株のBulb. magnumを、90cm(長さ)x15cm(幅)x0.9cm(厚み)サイズの杉板と杉皮を重ね合わせ、その上にミズゴケ4Aタイプをやや厚めに敷いた支持材にそれぞれを植え付けました。下画像中央は今回植え替えした株の様子で12日の撮影となります。一方、右画像は昨年4月に今回と同じ構成の支持材10枚にBulb. magnumの植え替えを行った現在(14日)の様態です。この時の植え替えの詳細は2025年4月の歳月記に掲載しています。右画像からは下部から発生した新芽が成長し、かなり混み合った状態となっており、株の多くは植え付けから僅か1年半ですが、葉付きバルブ数が20個程になっている株もあり、画像に見られるように株先端部の新葉は杉板のトップにまで伸張を始めています。

Bulbophyllum magnum PHL

 本種は2013年登録のフィリピン固有種で、当サイトは2014年に入手し翌年に初花を得ました。しかしその後は高温・低ー中輝度の環境で成長は見られるものの開花が無く、30株程の株を有していたことから、その一部を2020年からそれぞれ低・中・高温に、また輝度も低・中・高輝度環境に配置し本種に適した栽培条件を見つけることにしました。その結果、本種は輝度が開花に重要で、高温・高輝度下がもっとも成長が良く、開花が得られることが分かり、現在は本種全て高温・高輝度栽培下にあるPaph. sanderianumやDen. leporinum等と同じ温室での栽培とし、それ以後今日まで毎年多数の株で開花が見られます。IOSPEの記載には本種の生息域は1,200m周辺でクール・低輝度環境とされていますが、当サイトではこの環境では、6年以上成長も開花も見られなかったことから、当サイトの入手株は800m以下の低地に生息する株と思われます。2014年の本種入手時の現地サプライヤーからの情報は低地生息とのことでした。

現在(7日)開花中の9種

 それぞれの種の詳細は画像下の青色種名のクリックで見られます。

Bulbophyllum makoyanum giganteum Leyte Bulbophyllum plumatum flava Java Bulbophyllum championii NG
Bulbophyllum othonis Palawan Dendrobium ramosii Luzon Dendrobium consanguineum Maluku
Dendrobium junceum Luzon Dendrobium chameleon alba Luzon Dendrobium bicolense Luzon

 当サイトが栽培するBulb. plumatum flavaは2005年以前に当時のインドネシアSimanis OrchidからBulb.plumatum yellowとして入手しました。本種ページのトップに掲載の画像は2006年1月29日に撮影したものです。こうした背景から今日までBulb plumatumとplumatum flavaは同種(変種の関係)と見做し、また生息地はJavaとしてきました。しかし現在のBulb. plumatum flava該当種は、その種名をBulb. thiurum (Vermeulen & Byrne 2005)とされています。Bulb. plumatumとそのflava(黄色)フォーム種の違いの一つは、下画像に見られるように、いずれも長いラテラルセパルを持つもののplumatumのセパルは幅広で、左右のセパル同士はその基部から先端近くまで張り付き一体化しているのに対して、flavaフォームのセパルの基部はplumatumと同じ様態であるものの、やがて細くなり、左右のセパルは分離しているとされます。しかしplumatumにも稀に当サイトの本種ページ(2枚目)に掲載した画像に見られるように、左右のラテラルセパルは細長く互いに離れた形状もあり、さらにthiurumでのネット検索画像内には一般フォームと異なり、ラテラルセパルが幅広で左右のラテラルセパルが基部から先端近くまで密着しているものも稀に見られます。ではこれらは第3あるいは第4の別種となるのかとの疑問が生じます。一方、Bulb. plumatumとjacobsoniiは異名同種とされていますが、Bulb. jacobsonii名でのネット検索にはBulb. jacobsonii var. flavaとされる画像も有ります。こうした背景から当サイトでは今日までflavaの名称を保留してきました。plumatumとplumatum flava両種の決定的な違いは下画像に見られるペタルおよびドーダルセパル裏面の形状にあると思われます。plumatumのペタルの先端部から伸びた多数の紐状の突起と、flavaのへら状の突起の違い、またflavaのドーサルセパル裏面先端部周辺の毛状突起がplumatumには見られません。この違いもまた両種に混在するかどうかを時折調べてきましたが違いは維持されているようです。こうしたことから今回は上記の問題は含むものの、それぞれの様態から判断し当サイトのflava種の名を改めて近くBulb. thiurumに改定する予定です。

Bulbophyllum plumatum flava (Bulb. thiurum) Bulbophyllum plumatum

現在(1日)開花中の6種

 現在開花中の6種です。Bulb. inunctumは先月末に掲載した株で、残っていた蕾が開花し10輪の同時開花となったことから再度撮影しました。

Aerides magnifica alba Calayan Aerides magnifica Calayan Bulb. inunctum (Philippine form) Luzon
Bulbophyllum freitagii PNG Dendrobium nudum Sumatra Dendrobium vexillarius var. retroflexum NG
 NG: New Guinea  PNG: Papua New Guinea

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