5月
現在(23日)開花中の20種
下画像の撮影はそれぞれ5月19日から23日となります。それそれの原種の詳細情報は画像下の青色種名のクリックで得られます。
現在(15日)開花中の3種:Bulbophyllum hampeliae, Bulbophyllum inunctum (Malaysian form), Paphiopedilum stonei
Bulb. hampeliaeは2016年に発表された新種で、そのダイナミックな花姿にも拘わらず生息地がミンダナオ島であることからか、現在入手は極めて困難なようです。当サイトでは2018年末に本種を入手しましたが、新種故か栽培情報も無く初花を得るのに4年かかりました。通常本種の花茎当たりの開花数はジャーナルでのJ. Cootes氏記載によれば1-2輪とされます。しかし昨年6月には4輪が、また同年9月にそれまでの炭化コルク植えから杉板に植え替え、12月には5輪の同時開花を得ました。今回も下画像に見られる5輪の開花を得ることが出来たことで、その開花風景を撮影しました。Bulb. magnum同様に初の原種の入手には栽培の試行錯誤が不可避ですが、一方で自身が管理する環境において最適な栽培方法が分かれば、これまでの記録には見られない多輪花を得ることもしばしばです。画像中央はBulb. inunctumのマレーシアフォームです。1輪の花サイズが15cm程あり、多数の同時開花となると可なりの迫力となります。こちらは今年1月に杉皮付き炭化コルクから90cm長の杉板に植え替えての初開花となります。画像右はPaphiopedilum stoneiです。当サイトでは多花性のPaphiopedilumも多数栽培しており、浜松での高温室ではこの時期が多くのPaphio種の開花期となっています。下画像種の撮影日はいずれも14日となります。
Bulbophyllum uniflorum red
今回、初めて見る赤みが強いセパルをもつBulb. uniflorumが開花しました。Bulb. uniflorumはボルネオ島、マレー半島、スマトラ島の低地生息種で、その深紅のリップが特徴として知られています。当サイトではスマトラ島とボルネオ島生息種を栽培しており、セパル・ペタルのベース色が黄緑のスマトラ島生息種と、ラテラルセパルの比較的長い種それぞれをバルボフィラム・ページに掲載(後記:本フォームも追加)しています。下画像左が今回開花したBulb. uniflorumで画像は15日の撮影です。中央はブロックバークでの本種の花株となります。右は当サイトが栽培するスマトラ島生息種と本種との比較画像です。こうしたドーサル及びラテラルセパル共に赤いフォームや、黄緑のカラーフォームのいずれもネット画像を見る限り希少性が高いように思われます。
現在(10日)開花中の6種
現在開花中の6種で、8日(Bulb. othonisとDen. fimbrilabium)及び10-11日(その他)の撮影となります。上段の3種は、それぞれの種名で現地サプライヤーに注文しても当該種ではなく類似種(ミスラベル)が入荷することが多いバルボフィラムです。Vanda lombokensisは現在10株程を栽培していますが、青色種名のリンク先のページに見られるようにカラーフォームが多様なバンダです。
上画像のBulb. sumatranumはこれまでBulb. claptonenseの特徴とされるリップ中央弁にある腺状突起(callus)が類似種であるBulb. lobbiiと比べ大きなことと、その種名と共に生息地がボルネオ島カリマンタンとする入手先であるCameron Highlandsのサプライヤーからの情報により、Bulb. claptonense Kalimantanとしてきました。しかし今回の開花でのCallus形状の再検証とBulb. sumatranumはボルネオ島にも生息するとの情報から、Bulb. claptonense Kalimantanはバルボフィラムのページから削除し、それまでの情報や画像はBulb. sumatranumのページに組み替えました。
現在(5日)開花中の15種
Den. linguellaは当サイトでは初めて登場する種名ですが、これまでDen. sp aff. hercoglossumとしてきたデンドロビウムです。リップ形状の相違から今回、本種はこの種名が適切と判断しました。開花後にデンドロビウム・ページに本種の詳細情報を追加する予定です。Den. leporinum semi-albaは開花が3ヶ月目に入ります。本種は当サイトが栽培するデンドロビウムの中で最も花寿命の長い種となっています。また現在マーケットで見られるDen. hecoglossum albaは実生株と言われますが、下画像の花株は現地の趣味家から2015年に入手したマレーシアGenting Highlands生息の野生栽培株です。現在の株姿は画像下の青色種名のクリック先のページに掲載しています。
NG: New Guinea
現在(3日)開花中の2種
Bulbophyllum claptonense aureaとPaphiopedilum rothschildianumの開花が例年この時期に見られます。
直近の植え替え10種
この2ヶ月程の間に植え替えを行った10種です。それぞれの株の花は画像下の青色種名のクリックで見られます。Bulb. callichromaは90cm長x15cm幅の杉板21枚に、平均して1枚当たりの株の葉付きバルブ数は新芽を含め20個程となります。画像はそのうちの10枚です。一枚当たり50輪程の同時開花を期待しています。本種の栽培に関する入手から開花に至る初期の経緯は2022年4月の歳月記に記載しています。Bulbophyllum sp aff. nitidumは花サイズがBulb nitidum一般種の倍近くあり、葉形状も異なることから年内には本種とBulb. nitidum一般種それぞれを分けたページを作成する予定です。本種とBulb. nitidum一般種との考察については2020年1月の歳月記に記載しています。
Den. uniflorum fm. albaは根張り空間を広くし大株に仕立てるため、これまでのチーク材バスケットから70cm長x15cm幅のヘゴ板に取付けました。右画像はBulb. kubahenseで90cmx15cm3枚と60cmx15cm7枚に取付けています。当サイトがこれまでに紹介してきた本種は
2025年8月の歳月記に見られるように70cm長のヘゴ板に葉付きバルブが30-40個からなる大株ですが、こうした株とは別に植え替え時に切り出した多数の脇芽もまた別途栽培しています。今回これらの株の多くがBS株となっていることから、その一部をそれぞれ下画像に見られるように杉板に新たに植え替えました。葉付きバルブは杉板1枚当たり6個から15個程となっています。これらは全て販売用となります。一方、下段左はDen. vexillarius で左の3株がdark blue、右2株はvar. retroflexumです。Den. platycaulonは、3株程の元株から高芽を外し45cm長の杉板7枚にそれぞれ2株づつ寄え植えしたものです。本種の根は上下に長く伸張するため、青色種名リンク先に見られるような多輪花を得るには、疑似バルブと共に長い根数を増やすことが基本で、初期の株数の割には大きな支持材となっています。