11月
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| Bulbophyllum sp aff. quadrangulare NG | Ceratostylis retisquama Luzon | Dendrobium annae Sumatra |
| Dendrobium ovipostoriferum Borneo | Dendrobium sp aff. endertii Sulawesi | Dendrobium intricatum Vietnum |
| Dendrobium fairchildiae Luzon | Dendrobium rosellum Borneo | Dracula chiroptera yellow Colombia |
現在(11日)開花中のバルボフィラム6種
昨年11月の歳月記には掲載が無かったバルボフィラム6種を選び本日(11日)撮影しました。画像下の青色種名のクリックで詳細画像が見られます。| Bulbophyllum aeolium Luzon | Bulbophyllum careyanum Thaikand | Bulbophyllum vinaceum Borneo |
| Bulbophyllum ankylochele NG | Bulbophyllum claptonense aurea Borneo | Bulbophyllum dearei Cammeron Highlands |
現在(7日)開花中の12種
気温が下がり温室栽培では新芽の発生が盛んです。下画像の12種は5-7日の撮影となります。| Bulb. inunctum (Malaysian form) Borneo | Bulbophyllum scotinochiton Sumatra | Bulbophyllum freitagii PNG |
| Coelogyne dayana Borneo | Coelogyne usitana Mindanao | Dendrobium punbatuense Borneo |
| Dendrobium sanguinolentum Borneo | Dendrobium sanguinolentum Borneo | Dendrobium mutabile Sumatra |
| Dendrobium corallorhizon Borneo | Dendrobium platycaulon Luzon | Dendrobium cymboglossum Borneo |
Dendrobium dianae alba
Dendrobium dianaeは2010年に公表されたボルネオ島低地生息の新種で、その特徴は多様な花フォームを有することです。下画像は当サイトが現在栽培しているDen. dianaeです。上段左と中央画像が今回初めて掲載する8日撮影のalbaフォームです。その他の画像はこれまでに公開しているもので上段右は一般フォーム、下段左はflava、中央と右はbicolorフォームになります。このalbaは、当サイトのflavaフォームのページに掲載の薄黄色の花に似ていますが、本種のflavaフォームは開花時は緑味のある色合いでやがて薄黄色に変化するのに対し、開花時からセパル・ペタルは白色で色変化は無く、また他のフォーム種の花軸は全て褐色系ですが薄緑色で異なります。ネット検索では現在、このような白色花はOrchidRootsに1点見られるのみで希少性がかなり高いと思われます。![]() |
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| Dendrobium dianae alba | Dendrobium dianae common form | |
| Dendrobium dianae flava | Dendrobium dianae bicolor | |
Bulboohyllum fascinator giant
Bulb. fascinatorはインド、タイからボルネオ島、フィリピンまで広く分布する生息種(標高1,000m以下)で、その長いラテラルセパルで知られています。IOSPEによれば花サイズ(ドーサルセパルからラテラルセパル先端間)は15cmー20cmとされます。今回取り上げた株は、おそらくこの種としては最も長いラテラルセパルをもつタイプではないかと思います。画像に示すように花の全長は36cm、ラテラルセパルの長さは34cmとなります。現在当サイトが栽培する本株は葉付きバルブ数が21個あり、開花後には4株ほどにそれぞれ株分けする予定です。![]() |
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| Bulbophyllum fascinator | ||
現在(4日)開花中の12種
ボルネオ島標高500-1,200mに生息のCoel. exalataは薄緑色をした人気のあるセロジネです。本種の開花期はここ浜松では初秋ですが、1昨年からの猛暑もあってか当サイトでは3年ぶりの開花となります。今年からエアコンの利用とその近くに置いての栽培が有効であったようです。本種の詳細については2023年7月の歳月記に取り上げています。現在はチークバスケット5個に植付けており株も大きくなってきたことから、来年春頃には10株ほどに株分けする予定です。一方、バルボフィラムBulb. acehenseは2020年に発表された直近の新種です。当サイトでは2017年5月に入手、同年12月末に初花を得ており、この時点ではsp(種名不詳種)としてそれぞれの月の歳月記に掲載しました。本種もこのところの猛暑の影響から開花が5年ほど押さえられていましたが久々の開花となります。Bulb. sanguineomaculatumの左側に見える赤い花は本種の落花間近の色変化で別花です。またDen. dianae bicolorは画像に見られような緑色のペース色が、開花から落花まで変わらず続くフォームは希で(一般種は薄黄色に変化)、現在はこうした希少株を2株栽培しています。| Coelogyne exalata Borneo | Coelogyne asperata Malaysia | Bulbophyllum nasseri Leyte |
| Bulbophyllum acehense Sumatra | Bulbophyllum sanguineomaculatum Borneo | Bulbophyllum bandischii NG |
| Dendrobium deleonii Mindanao | Dendrobium papilio Luzon | Dendrobium junceum Leyte |
| Dendrobium dianae bicolor Borneo | Dendrobium fitrianum Sumatra | Dendrobium victoriae-reginae Mindanao |
当サイトにおける垂直支持材へのバルボフィラムの植付け例
ランの植込みや取付に用いる材料は様々ですが、市場での多くは素焼き鉢やプラスチック容器となっています。当サイトもランを栽培し始めた当初は殆どが素焼き鉢でした。その後、頻繁にマレーシアやフィリピンなど海外に出かけるようになり、現地コレクターや趣味家の原種栽培には素焼き鉢の使用が全く見られず、その大半は木片やバスケットあるいはヘゴ板であることを知り、当サイトでも胡蝶蘭、バルボフィラムまた下垂タイプのデンドロビウムなど、地生ランを除く多くの原種の取付材は杉皮、炭化コルクまたチークバスケットに替えることにしました。そうした変更は単に現地の栽培手法を真似ることではなく、花、花茎、葉、バルブ等を含む株全体が織り成す、より自然な生態に近い調和の美しさ、神秘さに惹きつけられたからです。その一方で、こうした姿を維持するには、それらを取り巻く環境、とりわけ昼夜の湿度が成長と開花に大きく作用し、栽培の成否の決め手となることも学びました。| 1.Bulbophyllum mastersianm | 2.40㎝x15㎝杉板 | 3.植付け工具 | 4.左杉板にミズゴケを敷く |
| 5.植付け前の株の裏側 | 6.植付け前の別株の裏面 | 7.根をリゾームを中心軸として左右に振り分け(例1) | 8.根をリゾームを中心軸として左右に振り分け(例2) |
| 9.ミズゴケを丸めたもの(右)を1㎝長に切刻んだ植込み材(左) | 10.それぞれの根の接触を避けるため刻みミズゴケを根の生え際の間に挟み、これを可能な限り全ての根に対し行う(底面での根の接触防止) | 11.株を置いた後、上面での長い根は互いに重なりを避けるように配置する | |
| 12.可能な限り根が接触しないように互いに離して配置した後、根の間に刻みミズゴケを挟む。上下に重なる根は多層になるようにミズゴケを挟む | 13.左記の処理後、全体を長いミズゴケで表面を薄く覆い、1mm径アルミ線を用いて株やミズゴケを固定する。右は杉板裏面で軽くアルミ線で締める | ||
| 14.最終段階で新芽の発生の阻害防止に、それぞれのバルブ基を覆っているミズゴケを根元が見える程に取り除く。左は処理前で右は処理後 | 15.最終処理として毛羽立ったミズゴケのトリミングを行い、その後、葉やバルブに散水してミズゴケの粉末等を取り除き植替え完了となる | ||